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花巻市出身の作家・阿部暁子さんの「カフネ」が、2025年本屋大賞のノミネート10作品の一つに選ばれました。第8回未来屋小説大賞、第1回「あの本、読みました?」大賞にも輝いた1冊。優しさに救われるような読後感の、食と愛の物語です。本屋大賞の発表は4月9日。
阿部さんは、未来屋小説大賞受賞時に「友人が誕生日に贈ってくれた本で『カフネ』という言葉に出会い、薫子とせつなが生まれました。出てくる料理はみんな豪華でもお洒落でもない『ごはん』です。生活という際限のない戦いを支えるごはんのように、二人の物語がひとときの楽しみになれたら幸せです」とコメントを発表しています。
本屋大賞には、昨年大賞となった宮島未奈さんの「成瀬は天下を取りにいく」の続編「成瀬は信じた道をいく」もノミネート。このほか早見和真さんの「アルプス席の母」、山口未桜さんの「禁忌の子」、一穂ミチさんの「恋とか愛とかやさしさなら」、野崎まどさんの「小説」、金子玲介さんの「死んだ山田と教室」、恩田陸さんの「spring」、朝井リョウさんの「生殖記」、青山美智子さんの「人魚が逃げた」が選出されています。
阿部さんは2008年、「屋上ボーイズ」(応募時タイトル「いつまでも」)で第17回ロマン大賞を受賞しデビュー。青春ファンタジー「どこよりも遠い場所にいる君へ」はベストセラーとなり、車いすテニス選手と競技用車いす製作者を描いた「パラ・スター」2部作は“本の雑誌が選ぶ2020年度文庫ベスト10”で1位に選ばれました。ほか「また君と出会う未来のために」「金環日蝕」「カラフル」など。
「カフネ」は講談社発行。四六判並製、税込み1870円。公式ホームページに、試し読みや作中に登場するレシピを公開しています。
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