三田紀房さん半生記「ボクは漫画家もどき」発売 「ドラゴン桜」誕生秘話も

 北上市出身の漫画家・三田紀房さんが、半生記をしたためた「ボクは漫画家もどき イケてない男の人生大逆転劇」を3月22日に発売。約1億円の借金を抱えた洋品店の店主がどのようにしてベストセラー作家になったのかをひもといた、人生の指標となる示唆に富んだ一冊です。

 三田さんは1958年生まれ。「ドラゴン桜」で講談社漫画賞、文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞し、「クロカン」「アルキメデスの大戦」などの作品でも知られています。

 「ボクは漫画家もどき」では「田舎の商店街にある仕立屋さんの末っ子」「伝統の黒北剣道部『今日こそやめてやる』」「父倒る。家業を手伝うため、退職して帰郷」といった、少年時代から漫画家になる前までのエピソードも執筆。30歳での漫画家デビューのきっかけ、ターニングポイントとなった作品「クロカン」の連載、「ドラゴン桜」誕生秘話なども明かしています。

 まえがきでは「自分の存在感を示すことに息苦しさを感じ、世の中に漠然と流されている不安に駆られ、自分のアイデンティティを見失いがちな人たちには、ささやかな心の支えになり、前置きや練習なしにとにかくやってみようという気持ちになっていただけるかもしれません」と述懐。発行の講談社ビーシーは「今、自分にできることに専心することの大切さを教えてくれる一冊」とPRしています。

 四六判208ページ、税別1600円。

北上市出身の漫画家・三田紀房さん

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