パラアルペンスキーヤー・髙橋選手(矢巾出身)、欧州遠征に向けクラファン 12月29日まで

 矢巾町出身のパラアルペンスキーヤー・髙橋幸平選手が、今季のヨーロッパ遠征費200万円を募るクラウドファンディングに挑戦しています。ミラノ冬季パラリンピックが開催される来季の日本代表選考に影響する重要な遠征で、「2025-26年シーズンの大会で表彰台の中央に立つことを目指しています。ご支援をお願いします」と呼び掛けています。受け付けは12月29日午後11時まで。

 髙橋選手は生まれつきの脳性麻痺により右半身が不自由。ほぼ左足のみで滑り、スキーストックは1本だけ。右足が雪にとられるなど大きな負荷がかかると、簡単にコースアウトしてしまいます。滑走には工夫が必要で、ほとんど握力がない右手でウエイトを握ることで腹斜筋をコントロールし、右半身に力を入れやすくしています。

 7年連続でW杯に参戦し、アジアカップや国内大会でも優勝を重ね、冬季パラリンピックには2018年の平昌、2022年の北京に続けて出場。以前は学生向きの資金を活用していましたが、大学卒業後に迎えた昨シーズンは資金調達の壁にぶつかり、初めてクラウドファンディングを実施。応援を糧に日本一の座を獲得しました。「数少ないチャンスをものにし、日本一になれたのは、皆さんからの応援があったおかげ」と振り返ります。

 アルペンスキーはレースごとのポイント制で、日本代表になるにはより多くのレースに出場することが不可欠。今季は日本での国際大会がないため、2025年1月11~13日にスイスで開かれるW杯、2月4~11日にスロベニアで開催される世界選手権への出場を計画。支援金は、スキー板など機材の超過料金で高額になってしまう渡航費や、現地滞在費にも活用します。

 クラウドファンディングのリターンは、お礼メールと大会報告(3000円)、ビデオメッセージ(1万円)、講演会開催(5万円)、練習用ウエアへの広告掲示(10万円)など。目標金額200万円を達成した場合のみ支援金を受け取れるAll-or-Nothing方式で、12月19日現在の達成率は43%。

 髙橋選手は「活動費の収集状況は厳しいですが、夢に向かって諦めずに挑戦中です。ぜひクラウドファンディングページをご覧いただき、応援いただけますと幸いです」と語っています。髙橋選手の近況はInstagramでチェックできます。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!