七五三は神社を参拝し、子どもの健やかな成長を祈る行事のこと。昔は子どもの死亡率が高かったことから、成長の節目に神社をお参りする儀式が大切にされていました。本来は3歳、5歳、7歳になった11月15日に行うとされていましたが、現代では日付にこだわらず、10~11月の都合のいい日を選んで行うのが一般的となっています。
年齢も昔は数え年が普通でしたが今は満年齢でも全く問題はなく、「上の子は数え、下の子は満年齢」などきょうだいでタイミングを合わせて祝う家庭も多くあります。3歳は髪を伸ばし始める「髪置き」、5歳は袴を初めて着る「袴着」、7歳は着物を着る際に帯を結ぶようになる「帯解き」などの儀式に由来し、地域によって異なりますが3歳と7歳は女の子、5歳は男の子を祝います。
神社でのご祈祷には、子どもが無事に育ってくれたことの感謝を神様に伝え、これからの健康をお願いするという意味があります。子ども自身は意味が分からなくても、日本伝統の儀式に触れる貴重な経験になることでしょう。神社はマスクの着用、参列人数の制限といったコロナ対策に力を入れています。祈祷の受け付け時間などを確認して、当日は効率的に参拝できるよう準備しておくのがおすすめです。混雑する週末を避け、平日にお参りすることを検討してもいいでしょう。
疫病の流行が続く今こそ、「元気に育ってほしい」と願う七五三は大切にしたい行事。かわいい衣装を着せて成長を喜び、大切な思い出をつくりませんか。
(いわにちリビングun 2022年9月23日号掲載「七五三」特集より)