釜石市出身の作家・柚月裕子さんの1年ぶりとなる長編小説「教誨」が好評販売中です。女性死刑囚の心に迫る本格的犯罪小説。柚月さんは「響子が交わした約束とはなんだったのか、香純と一緒に追いかけてください」と呼び掛けています。
ベストセラー「孤狼の血」「慈雨」「盤上の向日葵」に連なる“柚月ミステリーの新境地”と銘打った新作について、柚月さんは「自分の作品のなかで、犯罪というものを一番掘り下げた作品です。執筆中、辛くて何度も書けなくなりました。こんなに苦しかった作品は初めてです」と語ります。
エムズエクスポ花巻店の菅野樹さんは「重厚かつリアリティに満ちた社会派小説。人の深き業を完璧に書き切っており、読む者の感情を揺さぶる。ラストの一言には強くうなずくほかない」と評し、俳優・黒木瞳さんは「悲しい物語ではあるけれど、罪と罰の真髄を見た気がして心が震えた」とコメント。全国の書店員からも「涙が止まりませんでした」「〝罪を憎んで人を憎まず〟という言葉を、本当の意味で初めて理解できた」といった反響が寄せられています。
四六判、320ページ。小学館発行。定価1760円。