春はワカメに始まり、夏はウニ、秋はカツオ、冬はマダラや毛ガニと四季を通じて海の幸に恵まれた三陸のまち・宮古。最近は魚介を瓶に詰め込んだ“瓶ドン”でも有名だが、魅惑的な“すしのまち”としての顔も持つ。
「すしは古くからこの地域で庶民にとっても身近なものでした。昭和後期には30軒以上ものすし店が並んでいたそうです」と教えてくれたのは宮古観光文化交流協会事務局長の赤沼喜典さん。昔ながらの宮古のすしといえば、高級料理というより、カジュアルな“まちずし”に近いという。地元の人たちがお腹いっぱい食べられるようにとネタもシャリも大ぶり。昔からお祝いやハレの日のごちそうで、“運動会のご褒美はすし”という家庭も多かったそうだ。
現在、市内のすし店は10軒ほどになったが、三陸沿岸では屈指の店舗数。王道を行く粋なすし屋だけでなく、創作すし屋やすし酒場、一日一組限定のすし懐石の店もある。10軒十色、さまざまなスタイルで楽しませてくれるのも“まちずし”の魅力だ。
鮮度抜群! 気取らず楽しめる
魚市場と市街は目と鼻の先。水揚げされたばかりの海の幸がすぐ手に入るので、どのお店も鮮度の良さは抜群。それでいて良心的な店ばかり。そのおいしさと価格に驚く観光客も多いという。
「宮古のすしは、かしこまらずに、気取らずに味わえるのが魅力です」と赤沼さん。宮古を訪れたら市民が愛する“まちずし”を一度味わってほしい。ぜひ、おいしい地酒と一緒に。
「宮古すし月間」で宮古を飲み食べ歩こう♪
“宮古のまちずし”を気軽に体験できる新イベント「宮古ハシゴずし」が2月22、23日に開催される。市内8店舗のうち3店舗をめぐり、各店自慢のすしと一品料理、お酒のペアリングを楽しめるイベントで、どの店を回るかは当日のお楽しみ。また2月1日から28日はすし処8店舗が、今だけの特別メニューを提供する「宮古すし月間」を開催。こちらもお見逃しなく!
イベント情報
宮古すし月間 2月1日~28日
市内のすし処が期間限定のお得な特別メニューを提供!一人前3300円。参加店舗は「宮古ハシゴずし」と同じで、よし寿司、まとい寿司、小さなすし屋紗ら、寿司魚正、若尾寿司、蛇の目本店、ふく留、寿司と肴うちだて。申し込みは不要。定休日・営業時間は事前に確認を。
宮古ハシゴずし 2月22日・23日
宮古市内のすし処3店舗をめぐり、お酒とともに三陸海の幸を堪能できるイベント。各店自慢のすしと一品料理、飲み放題付き。参加費1人11000円。17時~20時。要申し込み。※22日分は完売。23日分も完売になる可能性があります(1月24日現在)定員に達したため、受付を終了しました。
(いわにちリビングun 2025年1月31日号掲載 特集「さんりく 旅シリーズVOL.1 宮古編」より)